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何があった?八村塁が何を言ったのか問題を解説

何があったのか?八村塁とホーバスHCとの事の発端

2023年夏、翌年のオリンピックへの出場権を獲得したバスケットボールワールドカップ後、日本代表ヘッドコーチであるトム・ホーバスが記者会見で次のような発言をしました。

  • 「代表に参加したいなら、八村選手から連絡をしてきてほしい」
  • 「八村が代表に参加できなくても、今のチームで五輪を勝つ自信がある」

この発言をきっかけに、八村塁選手とホーバスHCの関係は悪化し始めました。

この記事の内容を表にしてまとめています。

日付 出来事
2023年夏 ホーバスHCが八村選手に「代表に参加したいなら連絡してほしい」と発言し、関係が悪化
2024年11月13日 八村選手がNBAの試合後会見で日本協会を批判。「ビジネス優先」「ホーバスHC続投に苦言」
2024年11月20日 日本協会の渡辺事務総長が「八村選手の発言を重く受け止めている」とコメント
2024年11月24日 八村選手が再び会見で協会を批判。「プレーヤーファーストの精神が見られない」
2024年11月28日 渡辺雄太選手が「ホーバスHCはふさわしい」とコメントし、八村選手との関係改善に向けた提案を行う

何を言ったの?八村塁の発言と問題の表面化

2024年11月13日、八村選手はNBAの試合後会見で、日本バスケットボール協会の強化方針に対する批判を公にしました。

  • 「お金の目的あるような気がする」「ホーバスHC続投に苦言」
  • また、「ホーバスHCの契約についてJBAから事前に聞かされておらず、契約はオリンピック後に切れると思っていた」と述べています。

この発言に対し、協会の三屋裕子会長は「ホーバス続投はパリ五輪前から決まっていた」と説明しており、これが八村選手との認識の違いを生んでいます。

こうしたコミュニケーションの食い違いが、八村選手が協会に対して不満を抱く原因となったと考えられます。

さらに、ホーバスHCが続投の際に選手一人ずつに話したとされる件についても、八村選手は「自分とは話していない」「協会はプレーヤーファーストではなく、利益を優先している」とも発言し、協会の方針に対する強い不信感を示しました。

日本協会の対応と再び浮上した批判

2024年11月20日、日本協会の渡辺信治事務総長が報道陣の取材に応じ、次のように述べました。

  • 「八村選手の発言を非常に重く受け止めている」「ホーバスHCを支える方針に変わりはない」

2024年11月24日には八村選手が再びNBA試合後の会見で協会への批判を展開。

「プレーヤーファーストの精神が見られない」「そのような方針の日本代表ではプレーしたくない」

八村選手が「金の目的」と感じた理由の一例として、今年7月のパリ五輪壮行試合が挙げられます。有明アリーナでの韓国戦で、八村選手は試合に出る予定がなかったにもかかわらず宣伝に使われ、欠場の発表が直前まで行われませんでした。

八村選手はオリンピックにピークを持っていくために壮行試合には出場しないと伝えていたが、協会が正式に欠場を発表したのは試合当日の7月5日でした。

また、ホーバスHCが一度は欠場を明言したものの発言が撤回される混乱もありました。協会がテレビ放送などへの配慮から発表を遅らせたのではないかとの見方もあります。

こうした対応が、八村選手には選手よりもスポンサーやビジネスを優先しているように映り、不満を募らせる結果となったようです。

渡辺雄太選手の対応と提案

2024年11月28日、Bリーグオールスター選手発表会見後、渡辺雄太選手が報道陣の前でコメントをしました。

  • 「トム・ホーバスは日本代表HCとしてふさわしい」「選手やスタッフのほとんどもそう思っている」
  • また、「渡辺対八村の構図をつくらないでほしい」と事前に八村選手とも連絡を取り、誤解を解くよう努めていました。

八村選手とホーバスHCの関係悪化の背景についても言及し

  • 「昨夏のホーバスHCの発言が原因で、2人の関係が悪化した」
  • 「八村がトムをよく思わないことを選手やHCも理解している部分がある」

そして、未来に向けた提案として、

  • 「日本協会やチーム全体として、2人のコミュニケーションを活発にし、良い関係を築けるよう努力していきたい」と述べました。

まとめと展望

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全員が世界のトップに向けて代表を押し上げたいという思いの中で、正直に発言した八村塁選手が問題になってしまいました。

トップに行きたい選手たち、バスケットボールのレベルを上げて人気を広めたい協会。

想いは同じなのにすれ違うような状況です。

今回、八村選手とホーバスHCの関係が悪化した背景には、コミュニケーションの不足と、チーム方針に対する考え方の違いがあるとされています。

渡辺雄太選手の発言からは、個人間の対立がチーム全体に悪影響を及ぼさないようにとの配慮と、日本代表としての団結を求める強い姿勢が感じられます。

今後、日本バスケットボール協会とチーム全体として、八村選手とホーバスHCの関係改善に向けた具体的な取り組みが求められています。

プレーヤーファーストの精神を尊重し、代表選手全員が一丸となって次のオリンピックに向けて力を合わせるための努力が重要だと感じました。